「お金はいつも正しい」堀江貴文(レビュー)
書店で猛烈にプッシュされている「ゼロ」(堀江貴文 著)を読んで、堀江貴文さんに興味を持ち、「お金はいつも正しい」、「君がオヤジになる前に」、「拝金」の三冊を購入した。
それから現在、4時間ほどかかって一冊目「お金はいつも正しい」を読了。
備忘録として読了後すぐの今に、章ごとにポイントとなる事項を短くまとめておことう思います。時間が経ってから振り返るときに以下の章ごとのキーワードを中心に再び本書に書いてある内容を考える用のまとめです:
1. お金の基本
・「お金=信用」であるということを肝に銘じる。
⇒貨幣制度が信用から成立していること、信用によってお金を稼ぐということ。
2. 給料
・年功序列という名の謎の給与体系、どうなのか、と。
「もらい過ぎ」ている人が多くないですか、と。
・ライブドア社の給与査定システムがおもしろい。
社内では「360度評価」と呼ばれるもので、同じ部署・職能の人が相互にたくさんの項目について評価をし合い、それをポイントランキングにして自動的に給与が決まる仕組み。(このシステムについて堀江氏本人曰はく、「匿名記入と、上司の介入のないことからある程度の公平性は保たれていたはず」)
・今や大企業も潰れる時代。大きなドロ船に乗って一生を過ごすか、それとも小さいけれども自分で舟を漕いで生きていくのか迷っているあなたに。
「むしろ鶏口と為るも牛後と為る勿れ」
3. 貯金
・貯金は美徳という刷り込み
⇒お金は使わないと活きてこない。
(銀行に預けてもあほみたいな金利やーん!)
4. 借金
・借金は悪という刷り込み
・借金にも良い借金と悪い借金がある
たとえば飲み会などで支払い時にみんなからお金を集めてクレカで自分が支払うなどしてポイントを貯めるのであったり、自動車のオートローン(金利が低い)などは良い借金の例。悪い借金は金利が高いや、考えなしに行うマイホームローンなど。
リボ払いをしてはいけない。
・所有強迫観念に騙されない
なんでも自分のものとして持たなくてはいけないのか
⇒みんなでshareして安くあげるという考え。
5. ギャンブル
・寺銭(てらせん)という言葉を知ろう。
寺銭とは、ざっくり言ってホスト(胴元)が回収する金額の割合のこと。1万円の掛け金が集まって、参加者に払い戻されるのが6000円だとすれば、4000円が寺銭。たとえば寺銭が一番高い宝くじだと50%以上。次に高いのが公営ギャンブル(競馬、競輪、競艇、オートなど)。
やるなら寺銭の低いギャンブルを。ギャンブルはほどほどにということ。
6. 結婚とお金
・扶養控除などの特典のほかに生まれるしらがみ
・生命保険はギャンブルと同じ?!(寺銭は宝くじと同程度)
・持ち家はリスク高し。
・なぜ結婚するのか、思考停止するな
・己を磨き、異性が勝手に寄ってくるような状況を作れば…
7. 世代間お金格差
・戦後5~20年に就職し、退職金を満額もらう「逃げ切り」世代
8. 働かない生き方「働くことはけっして人間の義務ではない」
・ベーシックインカム(最低所得の保証)の構想~労働の意味を再考する~
国民全員に毎月5~10万円を支給する。
(もちろん本文中で財源確保の方法についても一応触れている)
9. 自己投資
「自分への投資は明確な目標を立て、コツコツ型ではなく短期間で実現させる」
・自己投資の明確な出口を想定しよう
・その目標をできるだけ短期間で成し遂げる
・ホリエモンの企業4原則
在庫を持たない、元手がかからない、定期的な売上があがる、利益率が高い
10. 投資
「グローバル化の時代を乗り越えるためもはや投資は万人の必須スキル」
11. お金の未来
1.~10.のまとめ。
Extra 刑務所のお金
・ホリエモン、まさかの時給8.1円
・刑務所における経済
こうして書いてみると、堀江さんが言っていることは当たり前のことばかりです。序文のところで日本人の金融リテラシーの低さを嘆くシーンがありますが、借金はしてはいけない、貯金がなければいけない、など私自身も小さな頃から親に何度も何度も言われてきました。海外に行くのにクレジットカードを作るときにも説得が必要だったほどです。
全体を通じて、「君が持ってる当たり前って、どうして当たり前なの?」と問われる一冊でした。考えないことは楽だけど、そうして自分自身で気づかないところで社会にスポイルされていくのだ、と。
本書の内容を、せめて高校生くらいで知っていたら(一度自分の頭で考えていたら)・・と思う今日この頃です。
どの口が言う!と罵られてしまいそうですが、日本はお金に関する部分の教育が遅れていると思います。(意図的なものか?)
- 作者: 堀江貴文,福本伸行
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/10/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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