生涯録

16歳の熱をいつまでも since2013

ビフォア・サンセット

映画を観ると、優しくなれる

 
 
そう思うのは私だけだろうか。
 
先日観た「ビフォア・サンライズ」の続編である「ビフォア・サンセット」を観た。
 
いずれも90分に満たない程度の長さで、あっという間に終わる。
 
僕がこの作品を鑑賞して思うのは、
 
こんなにも美しい映画があるのだ
 
ということだ。
 
本作ビフォア・サンセットでは、半年後同じ場所で落ち合うことを約束したジェシーセリーヌがその後会えたのか、という問いに答えを与えている。
 
 
印象に残ったシーンが二つあった。
 
一つは、セリーヌを家まで送る車の中、なぜ二人が共通の思い出話と空白の9年間の話をしながら涙するシーン。
私は観ながらにはなぜ彼らが泣くのかわからなかった。少し時間が経った今もう一度同じシーンを思い浮かべると涙の意味がよく理解できるから不思議だ。
 
人は自身の記憶のなかに何かを見出し、生きているのだ。
 
もう一つ印象深かったのは、ラストシーン。
 
セリーヌが踊りながらおどけて「飛行機に乗り遅れるわよ」と言う。
ジェシーの「わかってるよ」
 
そしてその前後で見られるジェシーの、なんとも名状しがたい微笑み。
 
様々な思いがこもったやり場のない微笑みに深く共感した。
 
素晴らしい映画だった。
 
大事なことなのでもう一度言うことにします。
 
 
映画を観ると、人は優しくなれる。
 
 
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