夢やぶれて
過ぎゆく時のなかで私は夢をみていた
志高く
人生がそれだけの価値あるものだった頃
私は夢みていた
愛には終わりがないと
神さまは赦しを与えてくださると
私は若く怖いもの知らずで
夢に囲まれ翻弄された
強迫(脅迫)のようなものはなかった
歌は歌いつくしたし、ワインは飲みつくした
でも夜になって虎たちが現れた
雷のようなやわらかい声とともに
彼らは私の希望を引き裂き
夢を恥に変えた
彼は私のそばで一夏を過ごした
それは尽きることのない喜びに満ちた日々だった
私は変わった
けれど秋が来て彼は去った
それでもまだ私は彼が私のもとに帰ってくると夢みる
ずっと一緒に暮らしていくのだと
そうはいっても叶わない夢はあるし
人生には避けられない嵐がある
夢みていた人生があった
私の生きる地獄とはまるで違う
思い描いていた私の人生
今や夢はやぶれた